理学療法士が回復期病院で働くやりがいや役割を徹底解説します!

  • 理学療法士が回復期で働くと、どんなやりがいがあるの?
  • 役割を知りたい
  • 求人って多いの?

理学療法士として働くなら、「回復期が楽しいよ」と耳にしたことがある方もいますよね。

でも、実際に働いたことがないと、どんなことにやりがいがあるのか分からないですよね。

そこで、回復期の勤務経験のある僕が、やりがいや役割について解説します!

求人検索の方法やお金事情についても解説しているので、今後回復期で働こうと考えている方は、ぜひ最後まで読んでください♪

目次

回復期における理学療法士の「やりがい」

回復期における理学療法士のやりがいは以下の通りです。

  • 自宅退院を目指した取り組み
  • 治療技術の向上
  • 家族のサポート
  • 医療チームと密なコミュニケーション
  • 退院時の患者さんの笑顔

自宅退院を目指した取り組み

回復期には、自宅退院を目的として入院する患者さんが多くいます。

自宅復帰には、単に歩行や立ち上がりができるだけでは不十分ですよね。

自宅環境や家族のマンパワーを評価したうえで、プランを計画することが求められます。

例えば、課題として多いのは、段差昇降の問題や布団からの立ちあがりなどです。

こういった課題に対し、理学療法士として最適な方法を考える能力が求められます。

医療チームの中で理学療法士が担う責任は大きいですが、努力の成果として自分に還元される知識や経験は計り知れません。

PTサク

理学療法士がその人の人生の鍵を握っていると言っても過言ではありません。

治療技術の向上

回復期のリハビリ時間は一人つき一時間、治療を提供することが多いです。

そのため、じっくりと患者さんに関わることができます。

時間がたくさんあるので、外部の勉強会で得た技術を患者さんに実施し、効果判定する機会も豊富に作れます。

一方で、急性期は入院日数が短いので、徒手的な治療より、動作訓練が求められることが多く、技術面が伸ばしにくいという課題があります。

そのため、回復期は治療技術が向上しやすい環境と言えます。

家族のサポート

自宅退院を目指す際には、家族とのコミュニケーションも欠かせません。

家族は退院後の生活に不安を感じることが多く、その解消が理学療法士には求められます。

具体的には、家族に対する介助の方法を指導したり、適切な福祉用具の選択と使用方法を説明することがあります。

時には家族が涙することもありますが、理学療法士としてできることはなんだろうと考えながら関わっていくことが大切です。

PTサク

家族のメンタルサポートも理学療法士の大切な役割です!

医療チームと密なコミュニケーション

退院支援では、他の部署と密接に連携を取ることが非常に重要です。

理学療法士はこのチームの中で中心的な役割を担うことが多いです。

その理由は、移動方法を確立することが、患者さんの方向性を決めるうえで大切だからです。

そのため、大きなプレッシャーを感じることもありますが、チームを牽引するリーダーとしての役割にはやりがいを感じれます。

PTサク

回復期で働くと、他部署との関わり方が自然とうまくなるのもメリットです!

退院時の患者さんの笑顔

入院の時には絶望に満ち溢れていた患者さんの表情が、退院時には笑顔になっていると嬉しいですよね。

PTサク

理学療法士になって良かったって思う瞬間ですよね

中には涙を流して喜ばれる方もいるので、こちらも貰いそうになります。

患者さんにとっては、人生で一番長くリハビリに取り組むのが「回復期」であるのは間違いないので、そのような重要な時期に関わる大切さを感じます。

患者さんの笑顔はプライスレスですね♪

回復期における理学療法士の「役割」

回復期における理学療法士の役割は以下の通りです。

  • 機能面・能力面の向上
  • メンタルサポート
  • 適切なゴール設定
  • 家屋調整
  • 退院後のサービス調整

機能面・能力面の向上

回復期で最も大切な役割が機能・能力を最大限高めることです。

そのためには、問題点抽出が重要です。

僕が良くやる問題点抽出方法は「紙に考えをまとめること」

頭で考えるとまとまったように思えても、紙に書いて可視化すると矛盾だったり、つながっていないことも多いです。

PTサク

結果が出せずに悩んでいる方はぜひ紙に考えを書く作業から始めてみてください!

メンタルサポート

患者さんの中には、重度障害を負い、今までの体とは全く違う体になってしまう方もいます。

そのため、落ち込みが強くリハビリに集中できない方もいますよね。

そんな時に、話を聞いて、メンタル面のフォローが理学療法士に求められます。

PTサク

声掛けの仕方は本当に難しいです

理学療法士がサポートできる枠を超えている患者さんも中にはいます。

主治医と相談したうえで、精神科にコンサルを依頼することもあります。

適切なゴール設定

「予後予測」という言葉があるように、予後を予測する能力が求められます。

しかし、これが実に難しいです。

なぜかというと、人によって回復速度が違うからです。

そのため、僕が行っているゴール設定は「どんなに低く見積もってもこのくらいは良くなるだろう」というラインです。

反対に高く見積もりすぎると、イレギュラーが生じて下方修正が必要な時に、方向性がガラッと変わるリスクがあります。

そのため、能力面を低く見積もっても、この福祉用具があれば生活が成り立つというプランを一つ持っておいて、状況に応じてプランB、プランCと修正していきます。

予後予測で特に難しいのは脳卒中領域ですよね。

「脳卒中機能評価・予後予測マニュアル」は分かりやすくまとまっているのでオススメです。

家屋調整

自宅退院するうえで福祉用具の提案や改修が必要になるケースも少なくありません。

必要に応じては直接ご自宅に伺って評価することがあります。

PTサク

患者さん宅に向かうために車も運転します!

安全に生活を送るための家屋調整も理学療法士の大切な役割です。

退院後のサービス調整

患者さんの能力を維持・向上させるには退院後のサービス選定も重要です。

例えば、訪問リハやデイケアなどでリハビリを継続する方法がありますが、この患者さんにはどちらが向いているか判断する必要があります。

介護保険の枠も決まっているため、その中で使えるサービスを家族やMSWと相談して決めていきます。

退院後の生活も含めて支援することが大切です!

うまい志望動機のコツは「回復期を選んだ理由を伝えること」

回復期で働きたいと思っていても、

「志望動機でどう伝えれば良いか分からない」

こんな悩みを抱えている方もいるかと思います。

一番大切なポイントは「理学療法士として回復期を選んだ理由」を分かりやすく伝えることです。

一例として、総合病院から回復期に転職する志望動機を紹介します。


総合病院での経験を通して、一人ひとりの患者さんとじっくり向き合う時間の大切さを学びました。回復期のリハビリテーションが患者さんの生活の質をどれだけ向上させるかを知り、この分野で専門性を深めたいと考えるようになりました。また、総合病院で得たリスク管理の知識が回復期リハビリでも役立てられると感じています。見学の際に、貴院の患者さんの独立を支援する取り組みを見て感銘を受けました。そのような環境で、患者さん一人ひとりに寄り添いながら、一緒に成長していきたいと思っています。

回復期でなぜ働きたいかという点と、その病院で働きたいという思いを乗せた志望動機を作成しました。

この志望動機はコピーOKです笑

求人の探し方

回復期の求人検索方法は以下の通りです。

  • ハローワーク
  • 知人の紹介
  • 転職サイト

ハローワーク

ハローワークは、日本の公的な雇用サービス機関で、主に就職活動に関する支援を行っている場所です。

直接ハローワークに行って相談できるし、ネットでも求人検索できます。

ハローワークhttps://www.hellowork.mhlw.go.jp/index.html

実際の検索画面はこんな感じです↓

トップページから「求人情報検索」を選択すると、理学療法士の求人を探すことができます。

後述する「転職サイト」と比較すると求人が少なく、面接対策などのサポートを受けられない点はデメリットになります。

知人の紹介

知人や友人の紹介を介して就職に至るケースもあります。

特に募集の多い回復期病院では、信頼のおけるスタッフの紹介であれば合格する可能性は高まります。

ただし、面接試験は必ずあるため対策は必要です。

以下の記事で面接対策のコツについて詳しく紹介しているので、参考にして頂けたら嬉しいです。

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転職サイト

転職サイトは求人数が豊富で希望の職場が見つかる可能性が高いです。

転職サイトに登録すると、非公開求人も検索できるので、より良い条件で就職できるかもしれません。

一例としてレバウェルリハビリ の検索画面を紹介します。

「サービス形態」「回復期病院」を検索することで求人一覧をみることができます。

レバウェルリハビリ は登録すると、キャリアアドバイザーから履歴書の添削や面接指導を受けることができます。

転職初心者は一から教えてもらえるのでオススメです!

公式サイトレバウェルリハビリ https://levwell.jp/profession/pt/

回復期と急性期、維持期の違い

回復期・急性期・維持期のそれぞれの特徴は以下の通りです。

急性期回復期維持期
入院期間短い(数日〜数週間)数カ月数カ月〜数年
仕事内容・早期介入
・基本動作の回復
・呼吸・循環の管理
・身体機能の回復と再建
・ADLの向上
・退院後の生活への準備
・機能の維持と改善
・在宅や施設での生活支援
治療の焦点・生命の安定
・身体機能の回復
・包括的なリハビリテーション
・自立に向けた機能回復
・症状管理と予防
・生活の質の維持
目標・病状の安定化
・生命維持
・患者の自立と日常生活への復帰・生活レベル維持
・社会参加や活動の維持
対象患者・手術直後
・重篤な状態
・急性期を経たが依然リハビリが必要
・機能回復が見込まれる
・長期的なケアが必要
時期における理学療法士の役割の違い

回復期が急性期・維持期と異なる点は、症状が安定していて、回復段階にある患者様を対象としている点です。

言い方を変えれば、リハビリの効果が一番期待できる時期です。

そのため、理学療法士としてのやりがいを感じることができます。

その分責任も重くなりますが、経験が成長につながりやすいです。

回復期のQ&A

回復期の給料は良いですか?

回復期の給料の相場は年収350万~450万円です。訪問リハビリや公立病院と比較し給料が低い傾向にあります。

関連記事【実際どう?】理学療法士の年収の現実を紹介します。

回復期は残業が多いですか?

急性期と比較すると残業は少ないです。月5時間以内の職場も多いです。

まとめ:回復期でやりがいを感じて働こう!

今回の記事では、回復期のやりがいや役割について紹介しました。

中でも回復期の一番の魅力は、患者さんのリハビリを一番積極的にできる時期ということです。

理学療法士の力量が試されるし、やりがいを感じる方も多いです。

回復期に興味のある方は、転職サイトに登録すると豊富な求人から各職場を比較しながら探せるのでオススメです。

僕が実際に使ってみて良かった転職サイトも紹介するので、参考にして頂けたら嬉しいです。

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最後まで読んで頂きありがとうございました。

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この記事を書いた人

理学療法士。転職歴3回、理学療法士を辞めてワーキングホリデーに参加した経験があります。主に転職活動を支援するためのブログを書いています。

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